かしのたかひと 樫野孝人 一人ひとりの志が神戸を創る

ホーム掲載情報かしの通信138号

かしの通信138号
不明朗補助金問題を考える

2017年4月15日

―――――――――――――――――――― Kashino News ――――

かしの通信138号
不明朗補助金問題を考える

                  兵庫県議会議員     
                  神戸志民党 党首 樫野孝人

―――――――――――――――――――――――――――――――

1、港島問題を考える集会のお知らせ

ポートアイランドの港島学園における不明朗な補助金問題が神戸新聞で報道されて1ヶ月。神戸市は市役所内部だけ調査をし、早々に打ち切ろうとしましたが、外郭団体経由の不明朗補助金も発覚。

この理不尽な問題で泣かされ続けた学校関係者や市職員、地域の子どもたちのためにもこういう問題を起こした市役所の体質改善が急務です。

このままでは納得できない市民の方々がこの問題を考えるために集会を開きますので、是非ご参加ください!

〜志民広場からのお知らせ〜
下記の要領で、「志民広場の集い」を開催いたします。
今回のテーマは「港島不明朗補助金問題」を考える!
この問題を徹底的に追及されている平野章三市議を迎え、いま神戸市で何が起こっているのかをお聞きします。
多くの皆様のご参加を、お待ちしております。

日時: 4月22日(土)13:30〜16:30
場所: 兵庫県立のじぎく会館204号室(神戸市中央区山本通4-22-15)
参加費:200円

申込みは、info@kashino.net まで

………………………………………………………………………………

2、不明朗補助金問題のこれまでの経緯

・学校開放事業で活動実態ない団体に毎年145万円の補助金交付
他地域が半年に1度提出している利用状況報告の作成も求めず。
保護者の見守り活動費1回1600円の日当も支払われず。

・市民図書室の管理者報酬は港島だけ90万円
一般的な地域は最高で約40万円

・港島自治連合協議会の音楽コンサートはポートピアホテルで開催
会場使用料178万円は中央区役所が直接支払い。
普通は地域の自治会館などで開催

・自治会長が学校現場に過剰に介入、学園長を恫喝
「会長の言葉を信用していないことになり、侮辱してしまいました」
「会長の心に土足で上がりこみ、本当に失礼なことをしてしまいました」
という「お詫び状」を学園長は自治会長に提出させられていた。

・神戸市と外郭団体から港島地域団体に7383万円の助成金。
同じイベントに二重補助、別団体の口座に振り込む特例措置も。
市役所側は、市や外郭団体から総額でどれだけ補助金を出しているか把握しておらず、7000万円が多いかどうかわからないと返答

・副市長報告後も問題放置
自治会長が特定の区役所職員の人事異動を強く要請する過剰な市政介入や、不透明な金銭の流れを指摘した文書を区役所幹部が2015年に提出するも、副市長らは対策を講じることはなかった。
副市長は事件発覚後、「不当要求行為はなかった。対応に問題はない」と会見。

・制度もなく、他地域でも例のない「区長特別顧問」を4年前に自治会長に委嘱。
人事課にも知らされていなかった。

・この自治会長が代表を務める「別の地域団体」に、市の外郭団体が健康ジム運営を年1600万円で委託。
他の健康施設は神戸市直轄で、外郭団体による開設はココだけ。
ビル賃料など含めると総額7000万円の支出

・委託事業の欠員を知りながら補助金支給、当時返金も求めず。
自治会長関連団体が取り組む高齢者見守り事業の事務員が欠員だったことを知りながら返還を求めず、神戸市は社会福祉協議会を通じ、人件費相当額を含めた補助金972万円を支払っていた。
新聞報道後、関連団体は「会計に誤りがあった」として467万円を返金。
欠員を知りながら精算を求めなかったことについて、区社協は「補充された時の出費に備えた」。
市保健福祉局は「区社協から申請があったので16年度分も支出した」。

(学校教職員の声)
「補助金を受け取っているのに報告書を出さないなんて考えられない」
「教育委員会に報告しても誰も守ってくれなかった」
「市教育委員会幹部から「これで収めよう」と退職願を書かされた管理職もいる」
「度を超えた要求は担当した職員なら皆知っているはず。単なる事務的なミスとした調査結果は現実とかけ離れている」
「学校現場は『おかしい』と思うことに耐えてきた。問題がここまで公になりながら、まだごまかそうとしている市の姿勢が腹立たしい」

(保護者や市民の声)
「市教委に実情を説明したが『学校のことは学校に任せている』と放置された」
「なぜ、市は地域団体を指導できなかったのか」
「既に、みんな知っていたこと。もっと早く表に出すことができたのでは」
「行政と自治会長がなぁなぁだったのだろう。問題をうやむやにせず、しっかり解明してほしい」
「市の調査結果で手続き上の不備を認めただけで、なぜポートアイランドだけ安易に多額の公金が投入されたのか」
「特定団体に便宜を図っていたのであれば、真面目にボランティア活動をして、きちんと監査を受けている団体への裏切り行為。膿を出し切ってほしい」
「学園への圧力は度々で、先生方が頻繁に異動していた。誰のための学校かと疑問に思いながら子どもを通わせていた」
「あまりに真摯でなく、市民をバカにした態度で失望した。事務手続きのミスではなく、組織ぐるみで便宜を図っているのではないか。一番の問題は不当な要求に対する神戸市の対応だ」
「過剰な介入は報道の通り。自連協に振り回され、親も子もうんざりだった」
「市の調査は問題の肝心なことや急所に全く触れていない。これで終わらせるのなら市民は納得しない」
「神戸市は問題を再度調査し、市職員の内部告発の声を慎重に拾うべき」

(市役所職員・元職員の声)
「自治会長との関係が継続される場合、区政運営には責任が持てない状況」
「このような状況を作り出したのは市役所だ」
「自治会長から恫喝を受けたことがあり、警察に通報した。要求を飲み続けてきた市役所側にも問題がある」
「民生委員協議会の分担金の要望を受けた際、口調が激しくなり 『ぶっとばしたるから待っとけ』と怒鳴られた。会長と揉み合いになり、110番して警察官が来て事情聴取された。後日、上司から会長宛に「詫び状」を書くよう命じられ、理不尽に感じ、退職も考えたが、当面の生活を思うと決断できず、詫び状を書いた。部下も「被害は受けていない」と申告した。結局、定年前の58歳で退職した理由は「市民に公平平等に接するべき公務員に、組織ぐるみで特定の人物を特別扱いさせる役所に嫌気が差したから」
「泣き寝入りし、体調を崩す職員や教職員を見てきた。癒着を断ち切り、不当な要求に毅然と立ち向かえる組織に変わってほしい」
「自治会長を相手に上手に立ち回る職員が評価されていた」
「市OBの多くが、誰も責任を取らず、このまま終わっていいのか、と思っている。問題が解決されず、同じことが続くのではないか」

(神戸市の対応)
・新聞報道を受け、港島関連団体に9部局から19件、2015年度6434万円、2016年度6972万円の補助金支出をし、そのうち6件に執行上の不備があったと発表。

・指定管理料を特例的な手続きで増額していたことを認め、「基準の中に特例に関する考え方を明示すべきだった」と釈明。

・支出額の妥当性や市政運営への過剰介入には一切触れず、「全て市のミス」として、団体側からの不当要求や不正請求は一切なかったと調査結果を発表。

・「住民団体側への聴き取りはしていない。
あくまで市の事務手続きに不備があったかどうかをチェックした」

・「市側のミスなら職員の処分を検討するのか」という記者の質問に、「今回の調査の対象外なので答えかねる」と回答。

・「問題のあった外郭団体の調査はしないのか」という記者の質問に、「あくまで市費の分を調査した。外郭団体は調査していない。」

・一連の不明朗補助金問題を受け、神戸市は17日に調査結果を発表したが、「港島福祉協力会」による高齢者見守り事業への補助金については調査対象にも挙げていなかった。 調査を担当した市行財政局は「外郭団体に支出した補助金だったので、公表しなかった」としている。

(久元市長の会見)
・「要項と異なる単価でお金が支出されたり、規則で定める交付決定書の通知や実績報告書の提出がなかったりする事例が確認されている」

・「補助金の内容について現時点で知り得ること、市としての考え方は盛り込んでいる」

・調査で背景などに踏み込まなかった理由を「私の長い行政経験から言うと、特定の団体と行政の間で、癒着やスキャンダルの疑いが生じ、これが客観的な事実として可能性が高いときは複数の新聞社が報道するのが普通」とし、「この問題は(調査結果を除き)神戸新聞しか報じていない。私自身は正直、戸惑っている」

・港島に限らず、各地域は歴史的な成り立ちや事情がある。
地域から要望を受ける一方、行政側も事業実施などでお願いもする」と述べ、明らかになった港島関連団体の特例的な扱いは地域事情を踏まえた結果との認識を示した。

・市は男性会長の介入について「個人情報に関わる」と、不当要求があったことを認めなかったが、久元市長は「(不当要求に対処する)コンプライアンス条例や(職員が組織内部の問題を通報できる)内部通報制度が機能していないと返答。

・市議らが求めていた再調査について玉田敏郎副市長は「予定していない」と答弁。
市としてこれ以上、この問題を追及しない考え方を示した。

・調査の対象外だった外郭団体を経由した不明瞭補助金が発覚した後、「今後も具体的な疑問があれば調査する」と述べ、見守り事業への補助金についても「具体的な質問なので、調査して答える」とした。

………………………………………………………………………………

3、4月の県議会

4月18日(火)10時30分から警察常任委員会
4月19日(水)政調会(木材利用促進4)
4月21日(金)政調会(木材利用促進5)

………………………………………………………………………………

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

あなたのサイトにかしのたかひとのバナーを貼って応援してください!